CircleCI プラットフォームでは、10 年間にわたり、独自のソフトウェア開発プロセスを構築するための機能をお客様に提供してきました。CircleCI Orb では、設定ファイルを再利用可能なパッケージにすることで、CI/CD パイプラインの標準化とスケーリングを簡単に行えます。CircleCI API では、開発者向けの堅牢な内部ツールの作成と、他の製品とのインテグレーションを通じたきめ細かいモニタリングが可能です。
そして本日、イベントに対応してソフトウェア デリバリーのエクスペリエンスをカスタマイズできる、”CircleCI Webhook” が新たに登場しました。
これまで、開発者は CircleCI 内の特定のイベントに関する情報を入手したい場合、API に頼るしかありませんでした。しかし今後は、Webhook を使用することで、CircleCI 内で発生したイベントへの対応方法の幅を広げられます。これらのイベントを利用し、効果的で目的に沿った、カスタマイズ可能なエクスペリエンスを作成できるようになりました。
CircleCI パートナー様による Webhook の活用事例
CircleCI パートナーである Datadog 社と Sumo Logic 社は、Webhook を活用して CircleCI の拡張に取り組んでいます。
Datadog 社は CircleCI とのインテグレーション内で Webhook を活用することで、ユーザーに分析データを可視化し、パイプラインでのイベントの発生時に判断に役立つ情報が得られるようにしています。
Datadog 社プロダクト ディレクター、Borja Burgos 氏は次のように述べています。「長年にわたるパートナーとして、CircleCI Webhook のリリースを歓迎しています。現在では、開発者の時間をできる限り確保し、生産性を最大化することが、これまで以上に不可欠になっています。CircleCI Webhook が登場したことで、Datadog との連携において他とは一線を画すレベルで CI を可視化し、極めて有用なインサイトが得られる仕組みを新しく開発できました。今回の連携は、当社のお客様にとって大きな価値となるだけでなく、CircleCI コミュニティと当社のつながりを深めるきっかけにもなることでしょう」
Webhook を通じて実現した CircleCI と Sumo Logic の連携では、ワークフローとジョブの完了などのイベントを収集し、CI/CD パイプラインのパフォーマンスや正常性をより正確に把握できるようになりました。
Sumo Logic 社ビジネス開発担当ディレクター、Drew Horn 氏は次のように述べています。「モダンな DevOps ツールチェーンは、さまざまな種類のデータを多数提供可能なデータ ソースでもあります。現代のエンジニアリング チームにおいては、こうしたデータ ソースからいかにデータを収集して、意味づけをし、関連性を見出すかが大きな課題となっています。CircleCI Webhook のおかげで、わずか数クリックで、当社のContinuous Intelligence Platformに自動計測された詳しいパイプライン データをプッシュできるようになりました。これにより、ソフトウェア開発ライフサイクル全体に関する強力なインサイトやリアルタイムの分析機能を入手して、ソフトウェア デリバリーのパフォーマンスに関わるベンチマークを設定し、最適化を図ることができます」
CircleCI Webhook の登場で、今後さらにパートナー インテグレーションが拡大し、対応できる技術的なユース ケースの幅も広がっていくものと期待されます。新しいインテグレーションについては、利用可能になり次第お知らせいたします。
CircleCI Webhook: CI/CD パイプラインの柔軟性を向上
Webhook を使用すると、ジョブが失敗したときに社内通知システムに警告を送信したり、CircleCI を Airtable などのツールと接続し、完了したワークフローやジョブのデータを集約したりできます。Webhook があれば、ソフトウェア開発パイプラインにおいてこれまで以上の柔軟性を実現できるのです。
初めて Webhook を作成するには、CircleCI UI で既存のプロジェクトのプロジェクト設定にアクセスし、左側メニュー バーから 「Webhooks」 を選択します。Webhook の作成方法の詳細については、こちらのドキュメント をご覧ください。
次の一手
これは始まりにすぎません。Webhook の今後に興味がある方は、Canny で既存のアイデアを参照してみてください。新しいアイデアの投稿もお待ちしています。また、Webhook を実際に使われた方は、CircleCI のコミュニティ フォーラム Discussにて活用事例をお聞かせください。Webhook の実装方法の詳細については、こちらのドキュメント をご覧ください。初めて Webhook を設定する方のために、チュートリアルもご用意しています。