2020 年のソフトウェアに関する予測の振り返り
1 年を振り返るときが今年もやって来ました。年の終わりと共に世界が変わるわけではありませんが、私たちが直面した問題の点から言えば、2020 年は最初から最後まで、ほぼすべてが進化の 1 年でした。それでも、私たちがこの 1 年で経験したことの多くは、社会全体という視点で見れば一部分に過ぎません。一体だれが、このような事態を予測できたでしょうか。
この記事では、私が 2020 年のソフトウェア開発について予測したことと、その結果を報告します。
2020年の予測: DevOps では、オールオアナッシングなアプローチよりも段階的に進めるほうが高い成果を出せます
「チームは DevOps に対して非常にドライになり、たとえば継続的インテグレーションや継続的デリバリーなど、有効であることがわかっている具体的な手法に専念するでしょう。
一度にすべてを進めようとしてしまうと、何がニーズに大きく影響しているのかを知るために、アプローチを分解せざるをえなくなります。”小さなところからスタートして、勝利を手にし、成功を収めて、拡大する” という、より段階的なアプローチを取ることが重要になります」
Rob: 振り返ってみると、正直に言えば少し恥ずかしさを感じます。過去の 5 年間でも DevOps について問われれば、同じ予測をしていたでしょう。段階的なアプローチを取れば成功する可能性は確実に高まりますが、これは、2020 年に限らず 2019 年以前もずっと同じだと思います。
また、別の視点から振り返れば、この 1 年は複数の重要な変化が大規模に発生しました。私たちを取り巻く環境が急速に変わったために、小さく段階的な変化ではなく、非常に大きな変化を起こしたのが 2020 年でした。
2020年の予測: 開発者は、意思決定におけるリスクにさらに順応します
「開発者には、革新的かつ生産的になるよう求めるプレッシャーがこれまで以上にかけられています。それを踏まえると、ユーザーに短期間で価値を提供したり、プロダクト マーケット フィットを迅速に達成したり、常にビジネス価値に集中するためのツールが必要になるでしょう。
市場には情報が氾濫しているため、開発者は自身が置かれた状況のリスク プロファイルに合ったソリューションと手法を求めています。オーバーエンジニアリングや汎用的なソリューションの時代は終わりました。開発者は、現在の開発物のリスク プロファイルに基づいてスマートな選択を行わなければなりません」
Rob: 当時は、この予測が現実になってほしいという思いがありました。本当にそうなるとは思っていなかったのです。というのも、私たちソフトウェア開発者やソフトウェア エンジニアは、各種アプローチが抱えるリスクを理解しようとするのではなく、物事を白黒つけて判断する傾向にあるからです。
2020 年は予測不可能な 1 年で、物事があまりにも急速に変化したため、自分にとって最も重要なことを判断するのに、かつてないほどの深慮が必要だったと思います。
ビジネスの行く先を見据えるのが困難だった 2020 年に成功の鍵となったのは、リスク評価でした。
2021 年に、リスク評価を念頭に置きながらチームの成長とスピードアップを実現するには
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