cimg/base
とは、継続的インテグレーションでのビルドを想定して CircleCI が作成した Ubuntu Docker イメージです。 名前からわかるとおり、他の CircleCI コンビニエンス イメージ (cimg/
というプレフィックスが付いたイメージ) のベース イメージとして設計されています。
このイメージは、独自のカスタム Docker イメージのベースとしても使用できます。
イメージには、CircleCI でビルドを実行するときに必要な最低限のツール (git
など) や、CircleCI で大人気の便利なツール (Docker
など) が含まれています。
このイメージは、CircleCI Docker
Executor と組み合わせて使用します。 以下に例を示します。
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jobs:
build:
docker:
- image: cimg/base:2024.11
steps:
- checkout
# 任意の操作
- run: sudo apt-get update && sudo apt-get install -y cowsay
- run: cowsay Continuous Integration Rocks!
上記の例では、この CircleCI 製べース Docker イメージをプライマリ コンテナとして使用しています。 具体的に言うと、2024.11
というタグで、この日付のバージョンのベース イメージを指定しています。 タグの仕組みの詳細については、以下をご覧ください。
このイメージには、Ubuntu Linux オペレーティング システムと、CircleCI でのほとんどのビルドに必要なものがすべて含まれています。 その一部を以下に示します。
build-essential
パッケージ (コンパイル ツールを含む)このイメージのタグ付けのスキームは以下のとおりです。
cimg/base:edge[-version]
cimg/base:current[-version]
cimg/base:<YYYY.MM>[-version]
edge
- このイメージの最新バージョンを参照します。 このタグは、master
ブランチの HEAD
から作成されたものです。 edge
タグは、最新の変更を含み完全な安定性が保証されていないテスト バージョンのイメージとして使うことが想定されており、 本番環境では非推奨です。 本番環境では非推奨です。
current
- 本番環境で使用可能な最新のベースイメージを参照します。 これは、従来の stable
タグに代わるものです。 このイメージは、安定性を適切に確保しつつ、ソフトウェアの定期アップデートを取り入れたいプロジェクトで使用してください。 アップデートは、通常月に 1 回の頻度で行われます。
<YYYY.MM>
- 4 桁の年、ドット、2 桁の月で指定した月のイメージのスナップショットを参照します。 たとえば、2019.09
と指定すると、2019 年 9 月の月次スナップショットを参照します。 このタグは、緻密な変更管理が求められ、できるだけ確定性の高いビルドが必要とされるプロジェクトでの使用が想定されています。
-version
- タグのオプションであり、使用する Ubuntu のバージョンを指定します。 最新の LTS 版または 1 つ前の LTS 版のどちらかを選択できます。 本記事の執筆時点では、18.04
または 20.04
を選択できます。 このオプションを省略した場合は、デフォルトのバージョンが使用されます。 デフォルトの Ubuntu バージョンとは、リリース後 2 か月が経過した最新の LTS バージョンのことです。 例として、Ubuntu 20.04 は 2020 年 4 月にリリースされたので、2020 年 6 月からこのイメージのデフォルトに設定されます。 それまでの LTS 版は、デフォルト設定の対象外となってからも 1 年間はサポートされます。