CircleCI の Chunk AI エージェントで CI/CD パイプラインを最適化する
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CI/CD パイプラインが遅いと、時間だけでなくさまざまなコストが発生します。開発者はビルド待ちの間に別の作業に切り替えざるを得ず、フィードバックループは数分から数時間に延び、非効率な実行のたびにコンピューティングコストが静かに積み上がっていきます。多くのチームは自分たちのパイプラインをより速くできると知っています。しかし実際に設定を最適化するには、キャッシュ戦略、並列化、リソース配分、そしてそれらが特定のプロジェクトとどのように影響し合うかを理解する必要があります。
この問題は AI を活用した開発が広がるにつれてさらに深刻になります。 AI コーディングアシスタントはチームがコードをより速くリリースするのを助けるため、パイプラインの実行頻度が上がります。 1 日 2 回実行される 10 分のビルドは多少不便ですが、同じビルドが 1 日 10 回実行されると深刻なボトルネックになり、 AI 生成コードで得た開発速度の向上が待ち時間に消えてしまいます。
CircleCI の自律型 CI/CD エージェント Chunk は、最適化をパイプラインに直接組み込みます。チェックリストからベストプラクティスを提案する汎用の lint ツールとは異なります。 Chunk は完全な実行履歴、タイミングデータ、リソース使用パターンにアクセスできるため、ワークフローで実際に遅い部分を特定し、的を絞った修正を生成できます。
このガイドでは、 Chunk のセットアップ方法とビルド設定の最適化への活用方法を説明します。ウォークスルー動画をご覧いただくか、以下のステップバイステップガイドに沿って進めてください。
Chunk をセットアップする
Chunk を使い始めるには、パイプラインがすでに実行されているプロジェクトを持つ CircleCI アカウントが必要です。 CircleCI が初めての方は、入門ガイドを参照してリポジトリを接続してください。
ご自身のプロジェクトで試すか、すぐに使えるサンプルとして GitHub 上のデモプロジェクトを利用できます。
プロジェクトが CircleCI で実行されたら:
- CircleCI Web アプリのサイドバーから Chunk に移動します。
- Set up Chunk をクリックし、プロンプトに従って GitHub アクセスを承認します。 Chunk はリポジトリとパイプライン設定を分析するための読み取りアクセスと、最適化内容でプルリクエストを作成するための書き込みアクセスが必要です。
- モデルプロバイダーキーを選択します。 CircleCI の組み込みキーを使用するか、プロンプトが表示されたときに Anthropic または OpenAI の API キーを接続します。 CircleCI のキーを使用する場合、無料トークンの利用数に上限があります。
Chunk は再設定なしに既存の CircleCI パイプラインと直接統合されます。承認されると、リポジトリコードとビルド履歴の両方を分析してプロジェクトの仕組みを把握します。
Chunk にパイプラインの最適化を依頼する
Chunk が有効になったら、サイドバーから Chunk に移動します。 Chunk にやってほしいことを説明できるプロンプトインターフェースが表示されます。
シンプルなプロンプトから始めることも、プリセットオプションの 1 つをクリックすることもできます。ここでは「 Optimize build config 」オプションを選択します。これにより次のプロンプトが自動的に追加されます:
Review and optimize my CircleCI build configurations in config.yml for better performance and efficiency.
Submit をクリックすると Chunk が動作を開始します。.circleci/config.yml を分析し、パイプラインの実行履歴を調査して、ビルド時間とリソース使用量を削減する機会を特定します。
結果を確認する
Chunk が分析を完了すると、特定した最適化と加えた変更のサマリーが表示されます。このページから詳細を確認し、プルリクエストを開くかどうかを決定できます。変更に満足できない場合は、 PR をスキップしてプロンプトを改善することもできます。
Chunk は変更内容を次のように説明します:
Summary
Optimizes the CircleCI pipeline by adding dependency caching,
parallel test execution, and improved Jest configuration.
Changes Made
CircleCI Configuration
- Added dependency caching using restore_cache and save_cache
with checksum-based keys
- Changed npm install to npm ci for faster, more reliable installs
- Enabled parallel test execution with parallelism: 2
- Implemented test splitting by timings using CircleCI's test
splitting feature
- Updated test job dependency from lint to build for better
workflow ordering
Jest Configuration
- Set maxWorkers: '50%' to optimize resource usage
- Enabled Jest cache with custom directory .jest-cache
- Set testTimeout: 5000 for consistent test timing
- Configured mock behavior with clearMocks: true
Benefits
- Faster CI builds through dependency caching
- Reduced test execution time via parallelization
- More reliable installs with npm ci
- Optimized Jest performance with caching and worker configuration
変更に問題がなければ、 Open Pull Request をクリックしてリポジトリに PR を作成します。
マージ前に、設定変更がプロジェクトの要件に合っていることを確認してください。 Chunk はパイプラインを実行して変更を検証しますが、最適化が特定のビルドニーズに影響しないかを自分でも確認することを、おすすめします。
より的を絞ったプロンプト
シンプルな「 Optimize build config 」プロンプトは一般的な改善に効果的です。 Chunk が最適化する内容をより細かく制御したい場合は、的を絞ったプロンプトを試してください。
キャッシュに焦点を当てる場合:
Add caching to reduce dependency installation time
スピードを最適化する場合:
Reduce total pipeline execution time by parallelizing jobs
コストを削減する場合:
Optimize resource class usage to reduce credit consumption
特定の機能を追加する場合:
Add test splitting to distribute tests across multiple containers
設定をモダン化する場合:
Update config.yml to use CircleCI orbs for common tasks
プロンプトを具体的にすればするほど、 Chunk の最適化もより焦点を絞ったものになります。
高度な設定
基本的な使い方に慣れたら、 Chunk がプロジェクトで動作する方法を細かく調整できます。
環境のセットアップ
ビルドプロセスが複雑なプロジェクトでは、 Chunk が正確な最適化を生成するために環境を把握する必要がある場合があります。.circleci/cci-agent-setup.yml ファイルを用意することで、 Chunk に環境の準備方法を伝えられます。
これが役立つのは、以下を含むパイプラインを最適化する場合です:
- マルチステージビルド: タイミングに影響する相互依存ステージがある場合
- カスタムビルドツール: 並列化オプションに影響するコンパイラ、バンドラー、ツール
- データベース依存: テスト分割に影響する特定のデータベースセットアップが結合テストに必要な場合
- 生成コード: テスト実行前にコードを生成するビルドステップがある場合
Node.js プロジェクトの例:
version: 2.1
workflows:
main:
jobs:
- cci-agent-setup
jobs:
cci-agent-setup:
docker:
- image: cimg/node:20.11
steps:
- checkout
- run:
name: Install Dependencies
command: npm ci
- run:
name: Build Project
command: npm run build
環境の準備のみに集中してください。 Chunk はメインの config.yml を分析してパイプライン全体の構造を把握します。
Chunk は必要に応じてこのファイルを自動的に作成しようとします。手動で生成する場合は、 Organization Settings -> Chunk Tasks に移動し、タスクのメニュー(…)をクリックします。 Chunk Environment を選択し、 Create File in GitHub をクリックします。
カスタム指示
Chunk がパイプラインを最適化する方法を制御するには、リポジトリのルートに claude.md または agents.md ファイルを作成します。以下の設定を記述してください:
- リソースクラスの制約(予算制限、必要な最小値)
- キャッシュ戦略(キャッシュ対象、キャッシュキーのパターン)
- 並列化の制限(最大同時実行ジョブ数)
- 必要なジョブの順序や依存関係
- 使用したい、または避けたい Orbs
Chunk はこれらのファイルを読み込み、最適化を生成する際に設定を適用します。
履歴分析
Chunk の最適化推奨はパイプラインの履歴が増えるほど精度が上がります。複数の実行にわたって実行時間、リソース使用率、失敗パターンを分析し、最も効果的な最適化を特定します。履歴が多いパイプラインほど、より的を絞った推奨が得られます。
この履歴分析は、 CI/CD パイプラインに AI エージェントを組み込む主要な利点の 1 つです。 IDE ベースのツールは汎用的なベストプラクティスを提案できますが、実際のジョブにかかる時間や真のボトルネックとなっているステップを把握することはできません。 Chunk は実際の実行データを使用して、特定のパイプラインに最大の効果をもたらす最適化を優先します。
AI 開発エコシステムにおける Chunk
AI コーディングアシスタントが IDE でコードをより速く書く手助けをする一方、 Chunk はそのコードを検証・デプロイするインフラを最適化できる CI/CD レイヤーで動作します。
このポジショニングは AI 支援開発との自然なシナジーを生み出します。 AI コーディングアシスタントが開発速度を上げるにつれ、パイプラインの最適化はより重要になります。また、コード生成が速くなるとビルドの頻度が増し、非効率なパイプラインがより大きなボトルネックになります。 Chunk は CI/CD インフラが加速した開発ワークフローに追いつけるよう支援します。
AI コーディングアシスタントを使用するチーム向けに、 CircleCI は CircleCI MCP サーバーも提供しています。これは Model Context Protocol を使用して AI アシスタントをパイプラインに直接接続します。エディタを離れることなく、 IDE ベースの AI ツールがパイプラインのステータス、ビルド時間、失敗パターンにアクセスできるようになります。 Chunk と MCP サーバーが連携することで、コード生成とインフラ最適化の両方がインテリジェントな自動化の恩恵を受ける、統合された AI 開発ワークフローが実現します。
まとめ
遅いパイプラインは仕方ないものではありません。 Chunk は CircleCI の設定を分析し、最適化の機会を特定して、待ち時間とコストの両方を削減する、より速く効率的なワークフローを生成します。
実際に試してみませんか?無料の CircleCI アカウントに登録して Chunk を有効にすれば、パイプラインの自動最適化がすぐに始まります。