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ブラウザーテスト

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クラウド
Server v4.x
Server v3.x
このページの内容

このドキュメントでは、CircleCI の設定でブラウザーテストの実行とデバッグを行う一般的な方法について説明します。

前提条件

CircleCI のビルド済み Docker イメージ」を参照し、Java 8、geckodriver、Firefox、Chrome などのバリアントのイメージ名に -browsers: を付加してください。 PhantomJS などの バリアントのイメージ名には -browsers-legacy を付加してください。

概要

コードをコミットしてプッシュするたびに、選択したブラウザーに対するすべてのテストが、CircleCI によって自動的に実行されます。 ブラウザーベースのテストは、変更が加えられるたびに、各デプロイの前、または特定のブランチで実行されるように設定できます。

Selenium

ブラウザーテストに使用される多くの自動化ツールには、広く採用されているブラウザードライバー標準である Selenium WebDriver が使用されています。

Selenium WebDriver には、Java、Python、Ruby などの一般的な言語で実装されたブラウザーをプログラムによって操作するための共通 API が用意されています。 Selenium WebDriver からこれらのブラウザー用の統合インターフェイスが提供されるため、開発者が何度もブラウザーテストを作成する必要はありません。 これらのテストは、すべてのブラウザーとプラットフォームで機能します。 セットアップの詳細については、 Selenium のドキュメントを参照してください。 仮想フレームバッファ X サーバーのドキュメントについては、 Xvfb のマニュアルページを参照してください。

WebDriver には、ローカルとリモートの 2 種類の動作モードがあります。 テストをローカルで実行する場合は、Selenium WebDriver ライブラリを使用して、同じマシン上のブラウザーを直接操作します。 リモートで実行すると、テストは Selenium サーバーと連携し、サーバーがブラウザーを動かします。

プライマリ Docker イメージに Selenium が含まれていない場合は、以下のように Selenium をインストールして実行します。

version: 2.1
jobs:
  build:
    docker:
      - image: cimg/node:16.13.1-browsers
        auth:
          username: mydockerhub-user
          password: $DOCKERHUB_PASSWORD  # context / project UI env-var reference
    steps:
      - checkout
      - run: mkdir test-reports
      - run:
          name: Download Selenium
          command: curl -O http://selenium-release.storage.googleapis.com/3.5/selenium-server-standalone-3.5.3.jar
      - run:
          name: Start Selenium
          command: java -jar selenium-server-standalone-3.5.3.jar -log test-reports/selenium.log
          background: true

サンプルアプリケーションについては、「 2.0 プロジェクトのチュートリアル」の「Selenium のインストール・実行によるブラウザー テストの自動化」セクションを参照してください。 Ruby on Rails 用の Capybara/Selenium/Chrome のヘッドレスな CircleCI の設定については、 Knapsack Pro のドキュメントを参照してください。

ヘッドレス Chrome の使用方法については、CircleCI のブログ記事「 Headless Chrome for More Reliable, Efficient Browser Testing (ヘッドレス Chrome を使用した高効率かつ高信頼性のブラウザーテスト)」や、関連する Discuss のスレッドを参照してください。

Selenium 用の環境を設定する代わりに、LambdaTest、Sauce Labs、BrowserStack などのクラウドベースのプラットフォームに移行することも可能です。 クロスブラウザー テストを実行するこれらのクラウドは、クラウド上に既製のインフラストラクチャを提供しているため、開発者が Selenium 環境の設定に時間をかける必要はありません。

LambdaTest

すばやい市場投入をご支援するべく、 LambdaTest を CircleCI に統合しました。 自動化されたクロスブラウザーテストを LambdaTest で実行して、複数のマシンから実行される 2,000 以上の実ブラウザーを提供するオンライン Selenium Grid を通して、開発コードがクラウド上でシームレスに実行されていることを確認できます。 自動化テストを LambdaTest の Selenium Grid と並列に実行して、テスト サイクルを大幅に短縮できます。

LambdaTest は、ローカルに保存された Web ページのクロスブラウザー テストを実行できるように、Lambda Tunnel という名前の SSH (Secure Shell) トンネル接続を提供しています。 Lambda Tunnel を使用して、CircleCI ビルド コンテナ内でテスト サーバーを実行し、LambdaTest の Selenium Grid から提供されるブラウザー上で、自動化されたクロスブラウザー テストを実行することができます。 このように、Web サイトを公開する前に、訪問者に対してどのように表示されるのか確認することができます。

CircleCI は、ブラウザー テストを実行する前に Sauce Labs トンネルを開くことができる Sauce Labs ブラウザー テスト Orb を開発しました。 この Orb を使用することで Lambda tunnel をすばやくセットアップし、テストのステップを定義できます。

version: 2.1

orbs:
  lambda-tunnel: lambdatest/lambda-tunnel@0.0.1

jobs:
  lambdatest/with_tunnel:
    tunnel_name: <your-tunnel-name>
    steps:
      - <your-test-steps>

Sauce Labs

Sauce Labs には、Web アプリケーションをテストできるオペレーティングシステムとブラウザの組み合わせが幅広いネットワークで用意されています。 Sauce Labs は、Selenium WebDriver スクリプトを使用した自動 Web アプリテストや、さまざまな JavaScript フレームワークから直接テストを実行するためのテストオーケストレーターである CLI をサポートしています。

saucectl

JavaScript を使用して Web アプリケーションをテストしている場合でも、選択した JS フレームワークで saucectl を使用し、CircleCI のワークフローに saucectl-run Orb を組み込むことにより、Sauce Labs のプラットフォームを利用できます。

  1. CircleCI プロジェクトに SAUCE_USERNAMESAUCE_ACCESS_KEY 環境変数として追加します。
  2. CircleCI プロジェクトの config.yml を saucectl-run Orb を含むよう変更し、この Orb をワークフロー内でジョブとして定義します。
version: 2.1

orbs:
  saucectl: saucelabs/saucectl-run@2.0.0

jobs:
  test-cypress:
    docker:
      - image: cimg/node:lts
        auth:
          username: mydockerhub-user
          password: $DOCKERHUB_PASSWORD  # context / project UI env-var reference
    steps:
      - checkout
      - setup_remote_docker:
          version: 20.10.2
      - saucectl/saucectl-run

workflows:
  default_workflow:
    jobs:
      - test-cypress

BrowserStack と Appium

上述の Sauce Labs と同様に、Sauce Labs の代わりに、BrowserStack など他の、複数のブラウザーに対応したテスト用プラットフォームをインストールすることもできます。 その後で、USERNAME および ACCESS_KEY 環境変数を、自分の BrowserStack アカウントのものに設定します。

モバイル アプリケーションの場合は、Appium、または WebDriver プロトコルを使用する同等のプラットフォームを使用できます。 それには、ジョブに Appium をインストールし、USERNAME と ACCESS_KEY に CircleCI の 環境変数を使用します。

Cypress

JavaScript エンドツーエンド テストに使用できるブラウザー テスト ソリューションとして、他にも Cypress があります。 Selenium アーキテクチャを利用するブラウザー テスト ソリューションとは異なり、Cypress を使用する場合は、アプリケーションと同じ実行ループでテストを実行できます。

このプロセスを簡素化するために、CircleCI 承認済み Orb を使用して、結果を Cypress ダッシュボードにポストせずにすべての Cypress テストを実行するなどのさまざまなテストを実行することができます。 以下に例示する CircleCI 承認済み Orb では、結果がダッシュボードにパブリッシュされずに、すべての Cypress テストが実行されます。

version: 2.1

orbs:
  cypress: cypress-io/cypress@1

workflows:
  build:
    jobs:
      - cypress/run:
          no-workspace: true

設定ファイルのワークフローに使用できる Cypress Orb の例は他にもあります。 これらの Orb の詳細については、 CircleCI Orbs レジストリにある Cypress Orbs のページを参照してください。

ブラウザーテストのデバッグ

インテグレーションテストのデバッグは一筋縄では行きません。特に、リモートマシンで実行されている場合はなおさらです。 このセクションでは、CircleCI 上でブラウザーテストをデバッグする方法の例をいくつか示します。

スクリーンショットとアーティファクトの使用

ビルド アーティファクトを収集してビルドから使用できるように CircleCI を構成できます。 たとえば、アーティファクトを使用し、ジョブの一部としてスクリーンショットを保存して、ジョブの終了時に表示することができます。 これらのファイルは store_artifacts ステップで明示的に収集し、path および destination を指定する必要があります。 例については、「CircleCI を設定する」の store_artifacts セクションを参照してください。

スクリーンショットの保存は簡単です。これは WebKit および Selenium に組み込まれた機能で、ほとんどのテストスィートでサポートされています。

ローカル ブラウザーを使用して CircleCI 上の HTTP サーバーにアクセス

CircleCI 上で HTTP サーバーを実行するテストを行う場合、ローカル マシンで動作するブラウザーを使用して障害テストのデバッグを行うと便利な場合があります。 これは、SSH を有効にした実行によって簡単にセットアップできます。

  1. CircleCI アプリの[Job (ジョブ)] ページの [Rerun Job with SSH (SSH でジョブを再実行)] ボタンを使用して SSH ビルドを実行します。 次のように、SSH からコンテナにログインするコマンドが表示されます。
    ssh -p 64625 ubuntu@54.221.135.43
    
  2. コマンドにポート転送を追加するには、-L フラグを使用します。 次の例では、ブラウザーでの http://localhost:3000 へのリクエストを CircleCI コンテナ上のポート 8080 に転送します。 これは、ジョブで Ruby on Rails デバッグ アプリを実行し、それがポート 8080 をリスンする場合などに使用できます。 これを実行した後、ブラウザーに移動して http://localhost:3000 をリクエストすると、コンテナのポート 8080 の処理の内容が表示されます。

    注: 8080 をCircleCI で実行しているポートに更新してください。
    ssh -p 64625 ubuntu@54.221.135.43 -L 3000:localhost:8080
    
  3. 次に、ローカル マシンでブラウザーを開き、http://localhost:8080 に移動すると、CircleCI コンテナ上のポート 3000 で実行されているサーバーに直接リクエストが送信されます。 CircleCI コンテナでテスト サーバーを手動で起動し (まだ実行されていない場合)、開発マシン上のブラウザーから実行中のテスト サーバーにアクセスすることもできます。

この方法では、たとえば Selenium テストをセットアップするとき、非常に簡単にデバッグを行えます。

VNC からのブラウザー操作

VNC を使用して、テストを実行しているブラウザーを表示し、操作することができます。 これは、実ブラウザーを実行するドライバーを使用している場合にのみ機能します。 Selenium が制御するブラウザーを操作できますが、PhantomJS はヘッドレスなので、操作する対象がありません。

  1. VNC ビューアをインストールします。 macOS を使用している場合は、 Chicken of the VNC の使用を検討してください。 RealVNC もほとんどのプラットフォームで使用できます。

  2. ターミナル ウィンドウを開き、CircleCI コンテナへの SSH 実行を開始し、リモート ポート 5901 をローカル ポート 5902 に転送します。
    ssh -p PORT ubuntu@IP_ADDRESS -L 5902:localhost:5901
    
  3. vnc4server パッケージと metacity パッケージをインストールします。 metacity を使用して、ブラウザーを操作し、ターミナル ウィンドウに戻ります。
    sudo apt install vnc4server metacity
    
  4. CircleCIコンテナに接続後、VNCサーバーを起動します。
    ubuntu@box159:~$ vncserver -geometry 1280x1024 -depth 24
    
  5. SSH の接続はセキュリティ保護されているため、強力なパスワードは必要ありません。 しかし、パスワードが 1 つ必要なので、プロンプトに password を入力します。

  6. VNC ビューアを起動し、localhost:5902 に接続します。 プロンプトに password を入力します。

  7. ターミナル ウィンドウが含まれるディスプレイが表示されます。 SSH トンネルを通して接続はセキュリティ保護されているため、安全ではない接続または暗号化されていない接続に関する警告は無視してください。

  8. VNC サーバーでウィンドウを開くために、DISPLAY 変数を設定します。 このコマンドを実行しないと、ウィンドウはデフォルトの (ヘッドレス) X サーバーで開きます。
    ubuntu@box159:~$ export DISPLAY=:1.0
    
  9. ` metacity ` をバックグラウンドで起動します。
    ubuntu@box159:~$ metacity &
    
  10. firefox をバックグラウンドで起動します。
    ubuntu@box159:~$ firefox &
    

これで、コマンド ラインからインテグレーション テストを実行し、ブラウザーで予期しない動作がないかどうかを監視できます。 ローカル マシンでテストを実行しているかのように、ブラウザーを操作することができます。

CircleCI の X サーバーの共有

VNC サーバーを頻繁にセットアップしているなら、そのプロセスを自動化した方が効率的でしょう。 x11vnc を使用して、VNC サーバーを X にアタッチできます。

  1. x11vnc をダウンロードして、テストの前に起動します。
    steps:
      - run:
       name: Download and start X
       command: |
         sudo apt-get install -y x11vnc
         x11vnc -forever -nopw
       background: true
    
  2. これで、 SSH ビルドを開始すると、デフォルトのテスト ステップの実行中に VNC サーバーに接続できます。 SSH トンネルの機能を持つ VNC ビューアを使用するか、独自のトンネルをセットアップできます。
    $ ssh -p PORT ubuntu@IP_ADDRESS -L 5900:localhost:5900
    

SSH からの X11 転送

CircleCI は、SSH からの X11 転送もサポートしています。 X11 転送は VNC と同様、CircleCI 上で動作するブラウザーとローカル マシンからやり取りすることができます。

  1. コンピューターに X Window System をインストールします。 macOS を使用している場合は、 XQuartz の使用を検討してください。

  2. システムで X をセットアップしたら、CircleCI VM に対して SSH ビルドを開始します。 -X フラグを使用して転送をセットアップします。
    daniel@mymac$ ssh -X -p PORT ubuntu@IP_ADDRESS
    

    これによって、X11 転送が有効な状態で SSH セッションが開始されます。

  3. お使いのマシンに VM のディスプレイを接続するには、ディスプレイ環境変数を localhost:10.0 に設定します。
    ubuntu@box10$ export DISPLAY=localhost:10.0
    
  4. xclock を起動して、すべて正しく動作していることを確認します。
    ubuntu@box10$ xclock
    

    xclock がデスクトップに表示された後で、Ctrl+c を使用して終了できます。

これで、コマンド ラインからインテグレーション テストを実行し、ブラウザーで予期しない動作がないかどうかを監視できます。 ローカル マシンでテストを実行しているかのように、ブラウザーを操作することができます。

関連項目

プロジェクトのチュートリアル


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